2010年09月02日
雑誌『メロディ』感想 : 2010年10月号-1
『秘密2010 END GAME ACT.1』感想です。
※単行本派の方は激しくネタバレなのでご注意下さい。
あれ、『最後の晩餐 The Last Supper』じゃ無くなっちゃいました。あれはプロローグのタイトルだったんでしょうか。では晩餐はもう終わったの?青木家の食事が最後の晩餐?お姉さん夫婦のこと?
『END GAME』の意味は、最終段階、終盤、大詰め…なんだか最終章っぽいですね。
さてタイトルページはモノクロ、青木、薪さん、滝沢の3人のドアップが3つに区切られた中に描かれています。青木は下から見上げた感じで、まあ普通。滝沢はどうでもいい。薪さん、相変わらずの麗しい顔(かんばせ)!この唇はなんですか、美しすぎますっ。
で気になったのは、薪さんが持っている物です。これ、何でしょう?小型マイク?不思議なポーズです。
本編。
ホテルのバーで、雪子がバーテンダーと会話してます。
「ありがとう」
と椅子から立つ雪子。青木の言いつけ通り、行くのはトイレのみ…外で待っている雪子を見ていた男。腕時計を見てから、煙草に火を点けます。
「ちょっと 禁煙」
禁煙マークを指差し、注意する声。途端、
ヒュッ
雪子がパンツ見えそうになりながら、男を投げ飛ばしました。そして倒れた男を締め付ける。
「よく聞いて… 私の握力 67あるのよ これって 20代の男性平均を17も こえてるのよね」
男の股間を掴む雪子。
「大事な物 握り潰されて 使い物にされたくなければ 言いなさい」
呻いて暴れる男。
「誰のさしがね? 何故 私をつけてるの?」
ぎりっと雪子の手に力が入ります。
「わーーっ やめろ やめろ 『第九』だ 『室長』だ!」
薪さんが要請したSPでした。危害を加えられる恐れがあると、自分につくSPを回したそう。やっぱりね、犯人じゃないとは思いましたよ。
「わかったら早くどけ!バカ女!」
酷い言われようじゃないですか…ま、雪子もやっていること、酷いですけどね。
(え? つよし君が? 私の警護を要請?)
はっとした雪子、慌ててスカートを直し、赤面です。SPは咳き込み中。
「く…そ…っ」「こんな凶暴な女だなんて室長は……一言も……」
女と思って甘く見たね、あんた。それにしても雪子、自分で言うだけあって強かった。
「い……いわないで………」
赤面しながら言う雪子。もう遅いです。薪さんに知られたくないんだねえ。青木だったらどうかな、平気そうな気がしますけど。でも、ここは深い意味と言うよりギャグという気がします。
ブブブ…
床に落ちている雪子のカバンの中で携帯が震えています。着信は青木です。
場面替わって第九。滝沢を見つめる薪さんの手が震えています。そんな薪さんをじっと見つめる岡部。
「病院に 何度も足を運んでくれたって? 薪 嬉しい…」
手を伸ばそうとする滝沢を、岡部が制止します。
「おまえじゃなかった 茨城の病院で『滝沢幹生』としてベッドにつながれていたのは 別の男だった」
あの身代わりの男は誰なんですか?!怖いよぉ〜〜〜。
ここで岡部、ようやく滝沢と気付きます。
「ばかな…」
拘束されている筈の男が何故、ここに?
ここで田城さんが書類を差し出します。
「こちらが一週間前に出された 滝沢君の医療診断書と健康診断書 そして…… こちらが それをもとに出された 警察庁科学警察 研究所 人事第一課の 『復職決定辞令』」
「『第九』に 復帰……!?」
田城さん、小池のような目で汗しながら説明します。
「薪君 5月に君が 茨城の病院で確認した男は この滝沢幹生警視だ」
ありえんだろ〜!
「急な人事で君や他の捜査員が戸惑うのはよく理解出来るが」「一時は不可能かと思われたが 奇跡的にこうやって復帰してきた」
そして両手を広げ、笑顔。妙に胡散臭い笑顔に見えます。
「君の古参の部下を暖かく『第九』に迎え入れてやってくれ」
暖かく…ああ、白々しい台詞です。
「薪」
滝沢は腰をかがめ、手を差し出します。薪さんの手が浮きます。
「どうして 一週間前まで病院で拘束されていたおまえが 指輪の跡が残る程 日焼けしてるんだ とっくに梅雨入りした日本のどこでそんな色になる」
おおー、さすが薪さん。指輪の跡までチェックしていたとは。ってことは、全体的に日焼けしてるんですね、滝沢は。病院にいたのにそりゃ、不自然です。
「田城さん こんな白々しい嘘を上司につく男を 部下として『信頼して迎え入れる』事は 僕は」
うん、でも白々しい嘘をついてるのは、田城さんも一緒。
「あ」
滝沢が薪さんの右手をいきなり掴み、自分に引き寄せました。ドッと滝沢の胸に倒れ込む薪さん。
「おまえのいう通り」
ぎゃー、上司におまえだよっ。
「実際には入院自体が偽装で オレは その間 別の『特殊任務』についていたとして」
と、特殊任務って何ですか?カニバリズム事件ですか?沖縄ですか?でも5年もいないですよね。
「そんな経歴に残らないような任務について 俺が『正直』に あんたに話すと思うのか」
薪さんの手が痛そうです〜。
「そんな口の軽い部下をお前は信頼出来るのか」「『秘密』は守る 今日から 俺の上司はおまえ一人だけだ 薪」
手を取ったまま、見つめ合うように話す滝沢。まるで父と息子。
「『上意下達』 これからはおまえに忠誠を誓い おまえの手足となって働く」
上意下達:上の者の意味や命令を下位の者に通じさせること。
「3年間の事は問うな」
あ、カニバリズム事件と貝沼とは2年の差があるんですね。ってことは、2年も経ってからカニバリズム事件のために動くってのも変か…。でも貝沼事件で潜伏する必要はないだろうし…ううむ???
「『第九』の8人目の部下として 昔のように信頼して欲しい」
全国8管区計画は?1人余りますよっっ。
「離せ」
薪さんの右手を両手で掴んでいた滝沢、驚きの表情?
「この手を 離せ 滝沢」
怒ってる薪さん、怖いです。
手を離した滝沢、
「懐かしさのあまり 思わず粗忽な行動をとってしまいました ………室長 ご無礼を… お許し下さい」
深々と礼。驚く岡部に次に目をやります。
「なんだ…… 何だ!!」
ビビってるよ、岡部さん。
「岡部副室長代理にも同じく 不愉快と思われる行動を取った事 お詫び申し上げる」「この通り」
またまた深々お辞儀する滝沢。
「え…? いや… あの 何も俺には…… 滝沢警視」
ああ、こういう礼儀には弱い岡部さん。良い人だなあ。
しかし岡部の後ろで薪さん、滝沢のこの態度にさらに怒りが増したようです。
「薪!!」
背を向けた薪さんに滝沢の声。
「失礼……『薪室長』… これはあなたがどう思おうと決定された人事です いくら あなたが上層部にとって『特別』でも 命令には従って頂かなくてはなりませんよ」
脅しですか?そうか、やっぱり薪さんは特別なんだ。どういう意味で?
「おまえを おまえを信頼してたのは鈴木だ 僕じゃない」
きゃあああああ、ここで鈴木さんの名前が出てきて、ゾクゾクしちゃいました。過去が垣間見えた…鈴木さんは滝沢を信頼していたんですね。薪さんはそれをどう思っていたのかな、快く思っていなかったかしら。
にんまりする滝沢。
「…… そうだったな あの頃おまえは部下を信頼してなかった」
そうだったんですか?
「そのくせ 表面上はニコニコと物わかりのいい上司の態で部下に愛想をふりまき かわいそうに年上のオレにはタメ口まで許して気を遣った」
薪さん…若かったから?薪さんが部下に気を遣っていたなんて!
「荷の重い『第九』の室長をまかされ その上信頼し本音を吐ける相手が鈴木だけでは さぞ 窮屈だったろう」
ああ、鈴木さんっ。だから余計に自分が薪さんを守ろうとしたんですね…素敵過ぎるっ。
「それにくらべて 今はずい分と楽しそうじゃないか」
は?
「そのでかい男のフォローで おまえは毎日安心して信頼する部下を怒鳴りちらし 感情をぶつける 我慢せず 心のままに」
そ、それは…岡部さんのおかげですか?全部。滝沢、盗聴の内容、全部知ってるでしょーっっ!!
「鈴木似の若くて可愛い部下まではべらせて」
ぶっ…はべらせてですか…。滝沢、おまえも薪さんに魅せられた1人だな。
がっ
「薪さん!」
缶コーヒーを投げようと掴んだ薪さんの手を岡部が止めます。
「その手あたり次第に物を投げるの やめて下さいよっ」
怒りに青ざめる薪さん、フと笑う滝沢。
RRRRRRRRRR
そこに電話が鳴ります。
***
ここで切ります。今回は短くなりそうですね。
2010年07月14日
雑誌『メロディ』感想 : 2010年08月号-4
『最後の晩餐 The Last Supper プロローグ』感想です。
※単行本派の方は激しくネタバレなのでご注意下さい。
「姉弟仲いいだね」
青木と雪子、お食事会の後、ホテルのバーで話してます。私も良いんだなあ、と思いました。お姉さん、しっかり弟を思いやってる。
「普通じゃないですか?」
「いーーーーやっ」「家は違うね 弟いるけど 昔 いじめまくった恨みを忘れてないのか 嫁き遅れた姉の存在が恥ずかしいのか 実家に帰っても全然 口きいてくんない!! あいつ 友達にも姉がいる事を隠してんだよ? 信じられる?」
初めて雪子さんの家族が明らかに!弟、いそうでしたが…余り話さないくらいは分かりますが、隠すってのは…。弟っていくつでしょう?青木よりきっと年上ですよね。青木を連れて行ったら、もっと悪態つかれそう。
(昔 どんないじめ方を…)「へ…へえ」
青木、顔に縦線。自分の未来を慮ったか?!
「何か こーーー 青木君とか 青木家見てるとさ!! ホッとするよ… 絵に描いたように健全で ああ まっすぐ すくすく 育ってきたんだなーーー って感じがして」
ああ、分かります。私も一時期、病んでいる人をたくさん見ていたので、夫に会ったとき、うわあ、何この人、健全!と思ったんですよね。
「そりゃ タケノコのように190までのびましたが」
ぷぷ。そして健全な人って、それが普通だから分からなかったりするんですよね…。
「うん 剛君が あなたを好きなのが わかる気がする」
突然、雪子、さらっと言いました。え、何、この、私は剛君の幼なじみで何でも知っているみたいな発言は。言い合いのケンカをしても本当に仲違いすることはない、みたいな感じじゃないですか?あれ、この2人、仲直りしてましたっけ?それにそんなに薪さんのことを知っていた?鈴木がいろいろ言っていたってことですかね、これは。
青木、手が止まり、雪子を見ます。
「彼が憧れてる物が あなたの中に 一杯 つまってる」
薪さんの憧れている物…健全な家族?裏を返すと、薪さんの家庭は健全では無かったと。雪子、どこまで知っているんだ〜。ぜひ、語ってくれ−。
「違います 反対です 薪さんに憧れて『第九』に入ったのは俺の方です!!」
青木、さくっと誤解して返しました。ああ、男ってこうですよね。深い意味なんて考えもしない。
「どのくらいかっていうと 『第九』に入りたての頃 『実は薪さんは女の子だった』って夢を何回も見て 『やっぱり!! ヤッター!!』って 嬉しくて とび起きたくらい」「ガッツポーズで」
そしてどこまでも莫迦な男の子でした…。深い話になりそうだったのに、ちゃかして終わっちゃいました。
「こいつ…… しゃあしゃあと」
今度は雪子の顔に縦線です。青木が薪さんを好きなのは分かってますからね、雪子。
「それにもし」「もし 万が一 そういう事があるとしても」「それは きっと」
ガラスに映った自分の顔が鈴木さんになり、薪さんが自分を鈴木さんに見間違えた時の表情を思い出します。そう、青木にとっては、薪さんの自分への好意=鈴木さんへの想い、になっちゃうんですね。自分は似ているから、と。
雪子の手が青木の髪に伸びます。
「髪 きちんと上げてオールバックにしてた方がいいよ 全然 地味じゃないよ 青木君らしくて 私は好きだよ」
雪子にとっては、出会ったときから青木はこの髪型、これが一番自然なんでしょう。ってか、こんなところでキスしてないで〜。もう、この2人はっっ。
BBBB BBBB
青木の携帯が鳴ります。見ると、お姉さんからの着信でした。
RRR RRRR
「はい こちら 『第九』ーーー」
今回の『秘密』は音が重なるシーンが多いですね。岡部さんが第九で電話を取りました。
「ええ 室長は まだ おりますがーーー」「わかりました 伝えます」
薪さん、カタタタタとお仕事中です。自分への電話と知り、手が止まります。
「田城さんがこれから来られるそうです」
「今から? こんな時間に?」
こんな時間=日曜の夜10時、でした。岡部さんは薪さんが心配で付いているようです。仕事はしてない?待ってるだけ?
「あのですね!薪さんが もっとSPとうまくやってくれたら 俺だって家でのんびりしてますよ!」
SP〜〜、どうしちゃったんでしょう。クビ??週末はお休みじゃないでしょうね。
「あっ そうだ 18日 日曜日の夜…っていったら アレだ 青木! あいつが三好先生を家族に紹介するっていってた…… きっと今頃」
だから薪さん、第九でお仕事してるんですかーー。
「そうか」
無表情に流す薪さん。じっと見つめる岡部…。
「薪さん 大丈夫ですか」
え!それってどういう意味ですか、岡部さん!そういう意味にしか取れないんですけど…やっぱりですか?
ピタと薪さんの手が止まり、岡部、反応があったことに驚きます。岡部を見、立ち上がる薪さん。
「えっ? あっ? すいません……っ あの オレ ……余計な事を………っ」
狼狽える岡部さん、可笑しすぎるっ。薪さんの弱点を突いちゃったと思いました?でも、薪さんが見ていたのは岡部さんじゃありませんでした。
「相変わらずだな 『第九一』いや『察官一』の猛者が おまえの顔色ひとつに びびりまくってるじゃないか」
岡部さんの後ろに田城さんが連れてきた男が立っていました。え、これは滝沢?本人?じゃあ、入院していたのは誰?もしやお兄さんとか?いや、でもこの言い方は薪さんを知っている、一緒に仕事をしていた人間の台詞ですよね。田城さんの微妙な顔…知っていたんですね、滝沢が元気だって。
(「地獄」から 「甦ってきたぞ」という)
「薪」
呼び捨て!鈴木さん以外に呼び捨てにする人がいたなんて。この人は敵ですか、味方ですか?呼び捨てにしていたのは親しかったから?でなきゃ「薪警視正」とか呼びそうですよね。でも何で今まで出てこなかったの??うわー、分かりません、謎です。
RRRR
青木、姉の携帯に電話しています。
(やっぱり 出ない おかしいな じゃ 自宅に)
用があって電話してきたはずなのに、と思いますわな。
「すいません 雪子さん ちょっと姉の家に行ってくるんで ここにいてもらえますか 20〜30分で いってすぐ 帰って来れますから」「2回 着信があったのに すぐ切れて かけ直しても出ないんです」「あと…ちょっと 気になること いってたんで」
190近い男が来たって話です。
「オレが帰ってくるまで トイレしか行っちゃダメですからね! 一人でホテルから出ないで下さいね」
「わ…… わかった」
「上着もきて下さいっ」
きゃはあ、こういうのが嬉しい時期なんでしょうね、雪子。でも青木、ちょっと九州男児っぽいところあるからなあ。
「心配でしょうがないんですね 優しい彼氏ですね」
バーテンダーにそう言われ、
「ーーええ 私も そう思います」
と赤面する雪子。幸せそうです。
そんな雪子を見ている男。またか!立ち上がって、雪子の方に歩を進めます。話しかけて外におびき出すつもり?でも青木にここまで言われて、雪子も外には出ませんよね。それに犯罪者にしちゃ身なりが…もしやSP?雪子の弟だったら笑うな。
シャワー。また凄惨なシャワールームに戻ります。いやに丁寧に描写していますが…今回クローズアップされたのは、子ども用の象さんのオモチャ、そしてベイビーシャンプー、ベビー石けん…RRRRと電話が鳴っています。犯人が2階で聞いた物と同じでしょうか。電話の音に場面は廊下、ダイニングへと移ります。電話が大写しになりました。
<発信人>青木一行(携帯)
ここは青木のお姉さんの家でした。ということは、殺されているのはお姉さん一家?まだ犯人は中にいる?と思ったら、血の足跡がドアに向かって伸びていました。もう犯人はいないようです。雪子を張っている男と同一人物、ってことは時間的にありえないですよね。複数犯?それともSP?????
ピンポーン ピンポーン ピンポーン
ドアのチャイムを鳴らす音がします。青木です。
(10時すぎなのに 全室 明りが カーテンも引かず)
「姉さん……… 義兄さん!」「入るよ!」
何で合い鍵を持っているんだっ、青木。青木がガチャリとドアを開けました。
「姉さん!」
違う家であって欲しい、と思いましたが、ドアが同じ。間違いなく、事件に遭ったのはお姉さん一家でしょう。赤ん坊の泣き声がしないのは、もう亡くなっているのか、気を失っているのか、あるいは連れ去られているのか。やはり青木が原因で被害にあったのでしょうか。でもちょっとやり過ぎですよね、脅しにしては。
ああ、でもこれで、青木と雪子の結婚は遠のきましたね。もしかすると破談もあるかも知れません。
謎が深まったばかりの今回のお話。清水さんの容赦の無さに感嘆しつつ、次号を待ちたいと思います。
***
よっし、少しずつブログ様巡りをしよう。
2010年07月08日
雑誌『メロディ』感想 : 2010年08月号-3
『最後の晩餐 The Last Supper プロローグ』感想です。
※単行本派の方は激しくネタバレなのでご注意下さい。
雪子、青木家とお食事会です。
「わーっ 可愛い!」
青木のお姉さんの娘、舞ちゃんへのプレゼントに、お姉さんは嬉しそうです。舞ちゃんはパパの膝の上…えー、まだこんなに小さいの?1歳前ですか?青木が雪子に会ったのって、舞ちゃんが生まれてからですよね。ってことは、1年も経たずに婚約?!急だなあ。
「すいません 雪子さん 母さんや義兄の分まで… てか いつのまに?」
おお、全員にプレゼントですか。
「ん? 先週の日曜に お台場まで出たついでに」
ガチャン!
「一人で出掛けたんですか? 車で?」
青木の顔色が変わります。これには一同ビックリ。
「スガちゃんもいたわよ」
平気なのは雪子さんだけ。
「しばらくは一人で行動しないで下さいって お願いしたじゃないですか しかも車でなんてっ」
薪さんに脅かされて青木、心配になったようです。車は爆弾が仕掛けられている可能性もありますしね。
「だって それ言われたの 先週の日曜の夜よ 帰ってきたあとよ」
ん。じゃ、仕方ないね。
「大体 捜査中のあなたをイチイチ呼び出して抜けさせるわけに」
そうですよね、相談の電話かけた時だってああなのに、一人で行動しないために呼び出すわけにはいきません。
「とにかく暫くの間は 戸締まりとか 夜の外出とか 用心して…」
この2人のやりとりに、お姉さんが待ったをかけました。
「あ」
お母さんを指差すお姉さん、まずいわよ、とジェスチャーです。
「雪子さんが…どうかしたの? 何か危ない目に…?」
お母さん、心配します。当然です。
「いえっ 全然!! 大丈夫です」
すぐににこやかに否定する雪子。
「一行さんが職業柄 とても心配性なだけで」「私 全然強いんです これでも黒帯で チカン投げとばして肋骨 折った事も」
そうそう、雪子さん、強かったんですよね。
「マジですか!?」「聞いてませんけど そんな話 てか 過剰防衛でしょ それ?」
青木…ここで突っ込んでどーする。
「あら 打ちどころが悪くて 結果的にそうなっただけよ 何 あなた チカンを擁護する気?」
雪子も応えてどーする。
「30すぎて めっきり減ったけど チカンに関しちゃ 男のあなたより 素行は わかるわよ」
2人して暴走してます。お姉さんが「一行!」「雪子さん…っ」と止める声も耳に入りません。
「あ でもこのあいだ5・6年ぶりにあったわ 『花丸刑事』の再放送みてたら 急に おでんが食べたくなって コンビニ行ったのね そしたら その時…」
ここで話すな〜〜〜。ガチャン!青木、また顔色が変わりました。
「あの再放送あったの 一昨日の夜中2時じゃないですか!!」
詳しいな、青木。2人で観たお気に入りのドラマ?
「夜中に一人でコンビニって あなたどんだけ不用心…」
雪子、ま〜ったく注意する気なかったようです。そりゃね、黒帯だし、危機感は青木ほどないでしょうしねえ。
さてお姉さんの「一行!」という注意の声を持って、食事会は恙無く?終了したようです。
「じゃあ 雪子さん こんな頼りがいのない子ですけど どうか…一行をよろしくお願いします……」
深々と頭を下げるお母さんに、慌てる雪子。
「えっ いえっ そんな お義母さん こちらこそ…ちょっ 一行君!!」
青木はお姉さんと話していて気付きません。急いで自分も頭を下げる雪子。そっと頭を上げると、
「まだっ」
まだお母さんは深く頭を下げてました。そんなお母さんの様子を見ながら、雪子も目を伏せ、同じように深く深くお辞儀をします。青木と一緒になる重みを感じているのかも知れませんね。何だかこのシーン、とってもよく分かります。
「母さん 今日はこのホテルに泊まるって?」
「うん そう ここなら 歩いてすぐだし まだ舞の夜泣きがひどくてろくに眠れないのよーーー」
お母さんは帰っていき、お姉さんと青木が話しています。どうやらホテルでのお食事会だったようです。
「あっ そうだ 一行」「あなた 最近 家に来た?」
「え? いや 何で?」
「えーーー? じゃ 誰だったんだろう? 190近かったって聞いたから てっきり…」
怪しい男出た−!こちらにも出没しているようです。
「違うなら いいや また今度 遊びに来てよ 雪子さんも一緒に」
青木の動きが止まります。お姉さん、サムアップ。
「母さんが どう思ったか 知らないけど 私は好きよ 彼女 素敵じゃない 頑張って 応援するから!!」
「姉さん……っ」
青木、嬉しさに涙ぐみ、思わず姉の手を取ります。そんなに嬉しいか…まあ身内の味方は嬉しいよね。
「私より年上の『義妹』ってのはフクザツだけど 前つきあってた 20の女子大学生の小娘よりずーっといいわ」
「ねっ ねえさん…っ それはもう…」
ほーほー、例の遊園地の娘ですか?20の方が年齢は近いんだけどねえ。ああ、思った通りの相手相手だったわ。
「まあ あんたは母さんの自慢の息子だったから どんなの連れてきたって はじめは面白くないの」「父さん 亡くなって 『かわいい行ちゃん』まで 取られて寂しいんだから 少しくらいの文句は言わせてあげなさい」
ああ、良いお姉さんですねえ。きっといろいろ葛藤もあったんだろうなあ。
「じゃあ……あわただしくてゴメン 舞を おフロに入れてあげなくちゃいけなくて」
お開きです、雪子さんも交えてご挨拶。お義兄さん、人の良さそうなお人です。
「それから一行 大変な仕事だし いろいろ話せない事も多いんだろうけど そんなにあせらないで」
「? 別にあせってなんか」
「そう? 何か ちょっと無理してる感じするよ たとえば この わざわざ地味で老けて見える 髪型にし続けているトコとか」
ほほぉ、青木は第九に入ってからこの髪型にしたんですかね、若造に見られないように。昔の髪型を知っているお姉さんからすると、そう思えるんでしょうな。
***
次との兼ね合いでここで切ります。
これが終わらないとブログ様巡りが出来ないよ〜〜〜。早く次を書いて終わらせなきゃ。

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